開催によせて

テレビ静岡開局50周年記念ドキュメンタリー作品『イーちゃんの白い杖』の公開初日、出演者である小長谷唯織さんとそのご家族、本作の音楽全てを手がけたDATSUN320の川口カズヒロさん、本作の監督である橋本真理子さんによる舞台挨拶が決定しました!
静岡県焼津市出身の生まれつき全盲の姉と重度の障害を持つ弟、そして家族の20年の記録、是非ご覧ください。

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INFORMATION

≪11/10(土)舞台挨拶登壇者≫
【出演者】小長谷唯織、小長谷息吹、小長谷卓也、小長谷和美、
【音楽】川口カズヒロ 
(DATSUN320)
【監督】橋本真理子 
(テレビ静岡)
※上映終了後舞台挨拶

≪料金≫
前売券
一律 1,000円
※鑑賞する当日、受付での整理券交換が必要です。
※完売しました。ご鑑賞日当日に当日券をお買い求めください。

当日券
一般 1,300円
その他 1,100円 (全て税込み)

定員制、自由席、途中入場・払い戻し不可
※11/10(土)公開初日は、1階大ホール(定員200名)で上映予定。混雑が予想されますので、お時間に余裕を持ってご来場ください。

≪上映情報≫
11/10(土)~11/23(金) 連日①10:00~
詳しくはこちら
※UDCastによる音声ガイドあり

≪公式ウェブサイト≫

http://www.sut-tv.com/ichan/

上映作品

『イーちゃんの白い杖』

生まれつき目が見えないイーちゃん。本名小長谷唯織(こながや いおり)さんは20年前、静岡盲学校で白い杖の使い方や点字など、視覚障がい者として生きる基本を学んでいた。
触って、なめて、においを嗅いで。目が見えない世界は想像を超える発見があった。だが、成長するにつれ「なぜ自分だけ違うのか」不思議に思うようになる。そして、大勢友達がいた地元の保育園とは違い、同級生がいないさみしさを実感する。
障がいを持った者同士、分かり合えると信じ、中学生になったイーちゃんは、東京の盲学校へ進学した。しかし、ここで経験したのはいじめ。
大好きなピアノで気持ちを整理しようとするが、心が追いつかなかった。「現実から逃げないでほしい」と厳しく接する母。ピアニスト、歌手、作家…夢も破れ、何もかも嫌になった。障がいがあろうがなかろうが悩みは同じだ。「学校にいても家にいてもつらい」「死にたい」とも考えた。
でも―そばにはいつも2歳下の弟・息吹(いぶき)がいた。重度の障がいで、食べることも歩くこともトイレにもいけない弟。入退院を繰り返し、手術を何度経験しても前に進む弟。
イーちゃんは、自分の甘さに気づき、自殺を踏み止まる。「私の弟だから強いんだ!」障がい者が生き、働く。壁はいくつも乗り越えなければならない―しかし、乗り越えようとする強さがあれば、必ず幸せはやってくる。

橋本真理子監督 映画への思い

唯織と息吹 この出会いが、私を変えました――。
障がい者にカメラを向けることがタブーとされていた20年前。盲学校100周年のニュース取材中、目の前を駆け抜けたのが、イーちゃんです。
「この子は感性が違う」と直感し、同時に弟が重度の障がい児だと知ります。本当は1回目の番組で終わるはずでした。でも、唯織と息吹はこの先どう生きるのか、生きやすい社会になるのか、心配でした。
障がい児・医療的ケアが必要な子供たちの教育、障がい者雇用、優生保護法。正直、この20年で新たな課題も浮き彫りとなり、何が解決したのか、答えに苦しむのが現状です。更には、2016年、神奈川県で重度障がい者を狙った殺人事件が発生、許せませんでした。
人は年をとれば目も悪くなり、歩くのも億劫になる…誰もが、障がい者になると私は思います。唯織も息吹も少し早かっただけ。2人が生きやすい社会は、私たち自身が生きやすい社会になるはずです。
障がい者が隠れて生きる社会はやめにしたい。障がいがあろうがなかろうが、誰にも生まれてきた意味がある―この思いを伝えたくて映画にしました。

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静岡シネ・ギャラリー

静岡市葵区御幸町11-14 サールナートホール3階