オススメ バイオレンス映画2016

  • “福”支配人  シティ・オブ・ゴッド 
    大学生のときに東京で見て、スタイリッシュな映像と饒舌な物語に、とにかく衝撃を覚えた作品。(静岡での上映はあったのでしょうか?)
    8/6(土)公開の『レジェンド 狂気の美学』で、ロンドンの裏社会に実在したレジーとロンのクレイ兄弟を見たとき、本作のブラジルはリオデジャネイロのリトル・ゼとベネのコンビを思い出しました。
    ギャングや拳銃、暴力が苦手な心優しい少年ブスカペのつもりになって『レジェンド 狂気の美学』をご覧になってはいかがでしょう?




  • ウンノ  レザボア・ドッグス 
    バイオレンスといったらタランティーノ監督。デビュー作の冒頭シークエンスから一気に心を掴まれます。
    安食堂で「マドンナの『ライク・ア・ヴァージン』ビッチ説」とかくだらない雑談していた男たちが、ゴキゲンなテーマ曲を挟んで場面転換したら超血まみれ。
    「このチームの中に警察の犬がいる!そいつのせいで宝石店襲撃が失敗した!殺してやる!」
    もうね、こんなの続きが気になるに決まってるじゃないですか。


  • ウンノ  時計じかけのオレンジ 
    スタンリー・キューブリック監督が近未来のロンドンを描いた本作も外せません。
    傍若無人な若者が政府の洗脳治療を受けて、バイオレンスに拒絶反応を起こす「時計じかけ」に。そんな彼に襲い掛かる、報復に継ぐ報復…。
    映画では描かれなかった原作小説の≪ワケあり最終章≫も、とってつけたようなエンディングがかえって後味悪く、映画版に劣らないディストピア度です。





  • ミニー  アジョシ 
    質屋を営みながら人目を避けて暮らす男が、誘拐された少女を救うために犯罪組織との壮絶な戦いに挑むアクションムービー。

    心に闇を抱える男テシクをウォンビンが演じています。
    除隊後の映画復帰作『母なる証明』では、純粋無垢な犯罪者を演じ、これまでの好青年的イメージを一新した彼が、本作ではすさまじいアクションをほぼノースタントで演じ、精神的にも肉体的にも鍛え上げられた男を見せています。
    テシクが鏡の前で髪を剃り上げるシーンは、その肉体美はもちろんのこと、体のすべての感覚を研ぎ澄ましているかのような雰囲気が漂い、必見です!!!

    また、敵のアジトに単身乗り込み、対峙するクライマックスは、とにかく撃つ・切る・刺すの連続。
    スピード感があり、その無駄のない動きに見入ってしまうほど、見逃せないシーンとなっています。

    アクションシーンだけでなく、テシクを“アジョシ”と呼び慕う少女ソミとのシーンは、テシクの穏やかな心(親心みたいな)が見て取れて、テシクの人としての暖かさを感じられるシーンで、その対比が余計に怒りや哀しみを誘います。

    リュック・ベッソン監督作『レオン』と比較されがちですが、個人的な感想で言えば、本作は武術や斧、ナイフを使ったアクションが多く、韓国映画の凄味が感じられると思います。




  •   息もできない 
    以前シネ・ギャラリーで上映した韓国映画ですが、哀しみや怒り、辛さ、憤りなどで、タイトルどおり観ている最中は息もできなくなるほどでした。
    借金取りのサンフンと、家族間のDVに悩む女子高生ソニ。
    互いが抱える心の闇が共鳴しあう時、彼らの中では何もかも救われるんだなと思わせる、圧倒的な演技が素晴らしかったです。
    サンフン役(監督も!)のヤン・イクチュンさん、そしてソニ役のキム・コッピさんは、どちらも最近では邦画などにも出演されていて、どちらもグローバルに活躍されています。
    イクチュンさんはもっぱら俳優業が主みたいですが、そろそろ監督として次回作を観たい今日このごろです。